ブラシレスDCモータには駆動回路必要?ブラシレスDCモータの制御方法

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2021年2月18日

ブラシレスDCモータは文字通りブラシがありません。ブラシ付きDCモータと比較して長寿命で静音性が高く、さまざまなシーンで活用されています。

ただし、ブラシレスDCモータを駆動させるためには、機械的ではなく電子的にコントロールしなければなりません。ブラシレスDCモータの駆動制御は、どのようにして行われるのでしょうか。ここでは、ブラシレスDCモータの制御方法について、わかりやすくご紹介します。

ブラシレスDCモータとは

ブラシレスDCモータは、従来のブラシ付きDCモータのブラシが不要になったDCモータです。

ブラシ付きDCモータと比較したとき、ブラシレスDCモータ最大のメリットは次の2つです。

  • 寿命が長くメンテナンス頻度が低い
  • 静音性が高い

ブラシ付きDCモータに使われているブラシは常に整流子と接触しています。長時間の回転によってブラシと整流子は摩耗するので、定期的に交換する必要があります。そのため、どうしても「寿命が短い」「保守の手間がかかる」というデメリットがあります。ブラシレスDCモータには消耗品であるブラシと整流子がないため寿命が長く、メンテナンス頻度を大幅に抑えられるようになりました。これによりブラシレスDCモータが多く用いられるようになりました。

また、ブラシと整流子がないことから、それらの接触による電気ノイズや騒音が発生しません。よってブラシレスDCモータは静音性の高いモータでもあります。

ブラシレスDCモータはどこで使われるのか

ブラシレスDCモータは、「長寿命でメンテナンスがかからない」「静音性が高い」というメリットを活かして多くのシーンで活用されています。例えば身近なものでは、エアコンや空気清浄機、冷蔵庫といったような家庭用電化製品があります。

そのほかに業務用プリンターや自動販売機、給湯器やプロジェクターなどの商業器機にも広く用いられています。さらには自動車や大型プラント設備の駆動用モータとしても使われており、ブラシレスDCモータは私たちの社会において欠かせないものです。

ブラシレスDCモータには駆動回路が必要?

先述のとおり、ブラシレスDCモータを駆動させるためには、機械的ではなく電子的にコントロールしなければなりません。なぜでしょうか。まずブラシレスDCモータの回転磁界の作り方の違いから説明します。

モータを回転させるためには、モータ巻き線に流れる電流の向きを変えて回転磁界を作る必要があります。交流電源で回るインダクションモータなどは商用の交流電圧を利用して回転磁界を作りますが、直流電源で回るDCモータはスイッチで電流の向きを変えて回転磁界を作ります。
DCモータのうち、ブラシ付きDCモータは整流子とブラシを用いて電流の向きを変化させ、回転磁界を発生させます。一方ブラシレスDCモータの場合は、寿命の短いブラシに代えて、寿命の問題がほとんどないトランジスタやFETなどの半導体スイッチにより電流の向きを変化させて回転磁界を作るのです。

ブラシレスDCモータのコイル構成とスイッチング

ブラシレスDCモータは、一般的にコイルが3個あります。このコイルの一方は他のコイルとつながっており、あるコイルをプラスに、他方のコイルをマイナスにつなぐことで、二つのコイルに同時に電流を流すことができます。コイルにはプラスにつながるものとマイナスにつながるものの二つの半導体スイッチがそれぞれつけられ、合計6個のスイッチを順番につなぐことで、モータを回転させていきます。このスイッチングはホールセンサーにより回転子の位置を検知して行います。

このようにブラシレスDCモータは、半導体スイッチを順番につないで回転磁界を作り、モータを回転させる一連の操作を行うために、駆動回路が必要なのです。

ブラシレスDCモータの励磁シーケンス ブラシレスDCモータの励磁シーケンス

ブラシレスDCモータの駆動回路構成

駆動回路は、主に下記の構成からなっています。

  1. 回転位置センサー部

    回転子マグネットの磁極を検知するホールセンサーでN極、S極を検知します。

  2. 位置検出回路

    ホールセンサーの信号をロジック信号に変換する回路です。

  3. ロジック回路

    回転子位置検出信号から、コイルに流す電流の向きを決めるためのシーケンス信号を出します。

  4. プリドライブ回路

    シーケンス信号から半導体スイッチを駆動するための信号に変換します。

  5. 半導体スイッチ

    通常は6個の半導体からなります。シーケンス信号に従い順番にスイッチングし、モータを回すための電流をコイルに流します。

  6. モータ駆動電源

    モータコイルに電流を流すための電源とロジック回路やセンサー回路を動かす電源が必要になります。

位置検出回路→励磁相選択ロジック回路→プリドライバー

このように、ブラシレスDCモータは駆動回路が必要になりますが、ブラシレスDCモータの欠点である寿命の問題やのノイズの問題が無く、非常に優れたモータです。

ブラシレスDCモータの制御方法の理解を深めよう

ブラシレスDCモータはブラシと整流子がないことから、駆動させるためには機械的ではなく、駆動回路による電子的なコントロールが必要です。駆動回路は回転位置センサー部、位置検出回路、ロジック回路、プリドライブ回路、半導体スイッチ、モータ駆動電源によって構成されています。ブラシレスDCモータを使った電子機器を作りたい場合には、それぞれの役割をしっかりと理解しておく必要があります。今回ご紹介した情報をぜひ役立ててください。

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