AMR活用ガイド：停止位置精度向上オプション

高度な搬送自動化に求められる高精度な移載性能

AspinaAMRと生産設備や資材ラックを連携させて搬送の自動化を行う場合、AMRが停止する位置精度がより重要になることがあります。そのようなお客様のニーズに応えるために、AspinaAMRは『停止位置精度向上オプション』を提供しています。 停止位置精度向上オプションでは、磁気テープによる誘導を利用してAMRの停止位置を±10mmの精度に高めます。

SLAMによる柔軟な運用とガイド誘導による高精度な移載性能を両立

製造現場におけるAMRの荷物の受け渡しには、作業者による積み下ろし、AspinaAMRリフトモデルを使用した棚やカートの自動ピックアップに加えて、AMRにコンベヤやカラクリを搭載して生産設備と自動連携して荷物を移し替える方法が取られます。

AspinaAMR標準の停止位置精度では、特に小型の荷物をAMRと設備間で載せ替える際に、ローラーコンベヤの間隔が課題となって生産に支障をきたすことがあります。このような場合、AspinaAMRの『停止位置精度向上オプション』の導入を推奨します。このオプションでは、停止位置の精度が求められる箇所に磁気テープを敷設して高精度な停止位置を実現します。一方、移動距離の長いライン間や人が往来する通路では、磁気テープ不要のSLAM機能（Simultaneous Localization and Mapping）により人や障害物を回避しながら最大速度3.6km/hで走行します。

レイアウト変更にも容易に対応

多品種少量生産の製造現場では頻繁にレイアウト変更が発生します。AspinaAMRの『停止位置精度向上オプション』では、精度が求められる停止位置のみ磁気テープを貼り替えれば良いため、容易にレイアウト変更に対応できます。

このように『停止位置精度向上オプション』は、AspinaAMRに磁気テープトレース機能を追加搭載することで、自動回避機能などの協働性やレイアウト変更の簡便性などの運用の柔軟さと、AGVのような磁気テープ誘導による高精度な停止位置を両立する運用が可能です。

高精度な誘導で自動充電

『停止位置精度向上オプション』により、自動充電ステーションを利用することができます。自動充電オプションは感電やスパークのリスクがない非接触充電方式を採用しており、充電を確実に行うために、『停止位置精度向上オプション』でAMRを高精度に停止させることができます。（自動充電オプションが別途必要です）