医療機器メーカーの競争力を高める、ASPINAの新出力帯サーボモータ

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新たな用途での医療機器に求められるモータ性能とは

ASPINAでは、100W~400Wの出力帯に特化した医療機器用サーボモータの開発を進めています。医療機器メーカーの「必要十分な性能でコストを抑えたい」というニーズに応える製品です。また、低電圧(24~48V)で駆動し、安全性と設計自由度の両立を図っています。

近年、医療機器の高度化が急速に進んでいます。例えば、微細な動作が求められる術式に対応し自律化機能も備えた手術ロボットや、超微量な薬液投与と高精度な流量制御を可能にしたシリンジポンプ、微小検体を高感度で大量処理できる分析装置などが登場しています。これらをはじめとする医療機器の進化を実現するためには、複雑な機構を正確に制御する技術が不可欠です。

そのような中で、モータ技術は医療機器の性能を左右する重要な要素となっています。特に、位置や回転の制御が必要な機器では、精密な動作をするサーボモータの選定がその品質や安全性、市場性に直結します。ASPINAでは、医療機器に最適化されたサーボモータの開発を進め、医療機器の進化を支える製品づくりに取り組んでいます。

メドテック市場のすき間を埋める出力帯

一般的にサーボモータといえば、産業機器向けの高性能・高分解能な製品が主流です。産業用サーボモータは重量物を扱うため、高い生産性とパワーが求められます。こうしたモータは医療機器にも使われていますが、医療機器ではそこまでの性能を必要としないケースが多く、過剰スペックと高価格が課題でした。また、産業用モータを医療用途で使用する場合、医療機器特有の安全性・信頼性への要求を満たす必要があり、設計や認証に関する制約が多く、医療機器メーカーにとってモータ選定が難しいという問題もありました。

そこでASPINAのMEビジネスユニットでは、「必要十分な性能でコストを抑えたい」「産業用ではなく医療機器向けのモータが欲しい」というニーズに応えるため、100W~400Wの出力帯に特化した医療機器用サーボモータの開発を開始しました。分解能を最適化することで、医療機器の設計自由度向上と低コスト化を目指しています。また、低電圧(24~48V)駆動とすることで、安全性と設計工数の省力化を両立しました。

ASPINA医療機器用サーボモータのポジションを、産業用サーボモータと比較して表した図。 ASPINA医療機器用サーボモータのポジション

ASPINA医療機器用サーボモータはどう最適化されているか

ASPINAの医療機器用サーボモータは、光学エンコーダを用いるタイプではなく、BLDCモータにホールICと磁気式エンコーダを組み合わせたサーボシステムを採用しています。BLDCモータをベースにしたことで、医療機器メーカーには様々なメリットがあります。

ASPINA医療機器用サーボモータの断面図。 ASPINA医療機器用サーボモータの構造(断面図)

必要十分な性能

本製品は、分解能が1回転あたり約16,000分割の磁気式エンコーダでサーボ動作をします。産業用サーボモータのような数百万分割の高分解能は不要と判断し、医療機器に求められる基本的な制御に十分な性能を備えたものとしています。

設計自由度とコストダウン

光学式エンコーダの代わりに、BLDCモータにホールICと磁気式エンコーダを組み合わせてサーボ的な動きを可能にしたモータです。必要十分なスペックのエンコーダを使用することで、産業用のサーボモータに比べ導入しやすいコストを実現しています。また、位置決めや回転精度の仕様によっては、サーボシステムを除いたモータ単体でも使用できます。サーボ駆動の有無を選べることで、用途に合わせて必要十分な機能を選択でき、お客様が制御回路を自由に設計できます。製品のメイン基板にモータ制御機能を組み込むことも可能です。

低電圧による安全性と容易な規格対応

医療機器では安全性が最も重要であり、その安全性を左右する絶縁対策の要求は、主に動作電圧に依存します。ASPINA医療機器用サーボモータは48V以下で駆動し、SELV(Safety Extra Low Voltage:安全特別低電圧)範囲で使用できます。このため、高電圧モータと比較して絶縁距離や絶縁物の厚みなどの絶縁性能の要求が緩和されます。その結果、感電リスクを低減しつつ、装置全体の小型化にも寄与することが可能です。また、医療機器に使用される部品の電圧をSELV範囲内で構成することで、IEC 60601などの医療機器規格へ準拠するためのプロセスが高電圧システムよりも簡素化できる場合があります。

SELVと高電圧システムの違いは次の表の通りです。

SELV 高電圧システム
感電リスク 非常に低い 高い
規格対応のしやすさ IEC 60601、JIS T 0601などに適合しやすい 適合に追加対策が必要
故障時の安全性 単一故障でも危険電圧なし 危険電圧発生の可能性
患者安全性 高い 追加絶縁が必須
設計の複雑さ 中程度(絶縁・分離設計) 高い(多層安全対策)

国産品質と安定供給

ASPINAのサーボモータは日本国内で製造されます。日本工場ではISO 13485に準拠した品質管理体制のもとで製造を行い、医療機器に求められる安定供給体制を確保しています。これにより、調達リスクを比較的小さくできます。

医療機器の設計自由度と競争力を高め、医療機器メーカーに大きなメリットをもたらす、ASPINAの医療機器用サーボモータ

ASPINAの医療機器用サーボモータは、高価なサーボシステムを購入せずに済む構成です。また、制御回路の設計自由度が高く、製品の構造や機能に合わせた最適な設計が可能です。低電圧設計により、安全規格対応の設計工数を短縮できます。これらの特徴により、医療機器メーカーは開発コストや調達コストを抑えつつ、短期間で開発できます。さらに、モータの安定供給を受けられます。

ASPINA医療機器用サーボモータの外観を撮影した画像 ASPINA医療機器用サーボモータの外観

医療機器用サーボモータの主な開発仕様は次の表の通りです。

サイズ □60
定格電圧 [V] 48
定格回転数 [r/min] 3500
定格出力 [W] 100 200 400
定格トルク [N・m] 0.273 0.546 1.091
定格電流 [A] 2.6 5.2 10.4

現在は□60サイズを主軸としていますが、今後は□40(小型)・□80(ハイパワー)タイプも開発予定であり、用途に応じたラインナップの拡充を進めています。

ASPINAはモータ単体の提供にとどまらず、駆動回路や制御設計の提案も行っています。医療機器メーカーの課題に幅広くお応えし、製品の構想段階から量産まで一貫して支援できる体制を整えています。

ASPINAの医療機器用サーボモータは、医療機器の進化を促し、医療現場に革新をもたらし、世界の人々の生活をより良いものにします。機器開発ではぜひASPINAの医療機器用サーボモータをご検討ください。詳細な仕様など製品に関するお問い合わせや技術的なご質問は、下のボタンからお気軽にお問い合わせください。

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