ASPINA 医療機器向けにブロワを標準化
-呼吸器系治療器の分野で小型・軽量・静音化に寄与-

プレスリリース

2022年9月8日

ASPINA(シナノケンシ)は、これまでブロワ・コンプレッサー・モジュール(複合製品)などでおもに呼吸器系治療器の小型・軽量・静音化に貢献してきました。このたびASPINAは、今後注力していく重点領域のひとつである医療機器分野の取り組みとして、2022年12月から医療機器向けの標準ブロワ(5kPaブロワ)の販売を開始します。これにより、最大の市場である米国、今後成長が見込める欧州、日本、アジア市場での新規顧客の開拓、拡販を目指します。また、標準ブロワ以外にも、コンプレッサー、モジュール開発受託(ODM)の実績を伸ばしていくことで、医療機器メーカーとの協業を通じて、患者のQOL向上や医療従事者の負担低減に貢献していきます。

img-release-2022090801-01.jpg ASPINA「医療機器用5kPaブロワ」

ASPINA(シナノケンシ株式会社)(本社:長野県上田市、以下ASPINA)は、医療機器分野へのモータ提供の長い実績がありますが、とくに2011年からMEビジネスユニットとして医療機器分野に絞った事業開拓に注力し始めました。医療機器向けの各種ブロワや人工呼吸器用4気筒コンプレッサーの開発を起点として、ブロワ・コンプレッサー・モジュール(複合製品)などでおもに呼吸器系治療器の小型・軽量・静音化に寄与してきました。

これまで米国の特定顧客への製品提供が中心の事業形態でしたが、ASPINAが今後注力していく重点領域のひとつである医療機器分野の取り組みとして、標準ブロワ(5kPaブロワ)の販売を今年12月から開始します。ASPINA(MEビジネスユニット)は標準化戦略によって、最大の市場である米国、今後成長が見込める欧州、日本、アジア市場での新規顧客の開拓、拡販をめざします。また、標準ブロワ以外にも、コンプレッサー、モジュール開発受託(ODM)の実績を伸ばしていくことで、医療機器メーカーとの協業やソリューション提供を進めます。

医療機器分野向けに事業を進めるMEビジネスユニットの永井裕(ながいゆたか)ビジネスユニット長は「モータとブロワの一体設計と制御技術などでASPINAのメリットを生かし、医療機器メーカーとの協業を通じて、患者のQOL(生活の質)向上と医療従事者の負担軽減につなげたい」と医療機器分野でのビジョンを話します。

標準ブロワは、5kPaブロワと10kPaブロワ(来年販売開始予定)の2シリーズで構成する予定です。ASPINAの医療機器向けブロワは、患者の就寝時も対応できる静音性や、快適な使い心地を実現するための高い応答性、さらに顧客の製品設計の自由度を高めるための小型化を実現しています。

なお、5kPaブロワの想定用途としては、睡眠時無呼吸症候群の治療のためのCPAP(シーパップ/持続陽圧呼吸療法)用、高い流量で酸素を流して呼吸をサポートするハイフローセラピー(酸素療法)用、カフアシストや鼻水吸引機用、麻酔器用などがあります。

ASPINAは、医療機器向け標準ブロワ等を、年内では次の展示会に出展します。

  • 日本:HOSPEX Japan 20221 会期:2022年 10月26日~28日
  • ドイツ:MEDICA Trade Fair 会期:2022年 11月14日~17日

ASPINA医療機器用<標準ブロワ>について

特長

患者の就寝時も対応できる静音性
快適な使い心地を実現するための高い応答性
顧客の製品設計の自由度を高めるための小型化

本製品のISO13485認証取得予定

用途例

睡眠時無呼吸症候群の治療のためのCPAP(シーパップ/持続陽圧呼吸療法)用
高い流量で酸素を流して呼吸をサポートするハイフローセラピー(酸素療法)用
カフアシスト用、鼻水吸引機用、麻酔器用 など

販売開始

2022年 12月

img-release-2022090801-02.jpg ASPINA「医療機器用5kPaブロワ」

患者の就寝時も対応できる静音性

おもな用途であるCPAP(シーパップ/持続陽圧呼吸療法)では、就寝時に枕元で動作するため静音性が重要です。一方で、マスクやチューブの煩わしさを低減するため、チューブが細く長くなることが想定されますが、使用者に一定の流量を届けるために高い圧力が必要となります。ASPINA標準ブロワでは、ブロワを高速回転させながら静かさ(低騒音)を実現しました。

快適な使い心地を実現するための高い応答性

使用者を不快にさせない要素として、吸気、吐出に応答性よく反応することが大切です。 (空気を吸い込む際は抵抗なく吸い込めること、吐出する際も抵抗なく吐き出せること)

実機側のブロワ制御にレスポンスよく反応するために、ブロワ内部の回転体の回転数を瞬時に変えられる性能(加減速の能力)を備えています。

顧客の製品設計の自由度を高めるための小型化

お客様の製品設計に極力制限を持たせないためにも“手のひらサイズ”の小型化が必要です。一方、高い応答性のためにモータには大きな力が求められますが、バランスのとれたモータ設計(ASPINAのメリットを生かしたモータとブロワの一体設計)で、小径かつコンパクトな形状とパワーとを両立させています。なお、5kPaブロワのサイズは、直径φ62㎜、高さ50.3㎜ です。

 

補足

ハイフローセラピーとは
鼻カニューレ(管状の医療機器)から高流量の酸素を流す酸素療法。患者の吸気よりも高い流量で気体を供給することにより、呼吸をサポートし患者の負担を軽減します。高流量の酸素を供給すると鼻腔が乾燥し痛みが出るため、乾燥しないように加温加湿した酸素を投与します。
ISO13485とは
医療機器の品質管理システム構築のための国際標準規格。標準ブロワは、医療機器の内部で使われる部品だが重要なコア部品の位置づけであるため、ASPINAではISO13485認証取得予定です。

 

ASPINAは「HOSPEX Japan 2022」に出展します。

会期:2022年10月26日(水)~28日(金) 10:00~17:00
会場:東京ビッグサイト 東展示棟 ブース番号:E2-K24
主催:一般社団法人 日本医療福祉設備協会・一般社団法人 日本能率協会

 

[ASPINAとは]

本件に関するお問い合わせ先 

広報窓口(メディアの皆様からのお問い合わせ)
シナノケンシ株式会社 広報担当 畑 典之
〒386-0498 長野県上田市上丸子1078
Tel:0268-41-1800(本社)090-1535-2214(携帯)/ E-mail:kouhou@skcj.co.jp

ASPINA 医療機器向け標準ブロワ のお問い合わせは…
シナノケンシ株式会社  MEビジネスユニット 白木・長島
Tel:0268-41-1833
*ASPINAコーポレートサイト
jp.aspina-group.com/