ASPINA(シナノケンシ)の電動3爪ロボットハンド
関連製品のラインナップ拡充で業界ニーズに応える
エアーアタッチメント・各種爪オプションで機能拡張
/ARH350AとARH305B(新機種)に対応
プレスリリース
2021年7月1日
ASPINA(シナノケンシ)は、「あらゆるものの把持に挑戦」をスローガンに電動3爪ロボットハンドの展開を進めておりますが、この度、エアーアタッチメントや固定爪・平行リンク爪・幅広爪など、追加・交換できるオプションを増やして、7月上旬から順次販売を開始します。なお、これらのオプション製品には、ARH350AとARH305B(新機種)が対応します。
ASPINA(シナノケンシ株式会社)(本社:長野県上田市、代表取締役社長 金子 元昭、以下ASPINA)は、電動3爪ロボットハンド関連製品のラインナップを拡充しました。
金属加工や精密部品組立、食品・化粧品・医薬品や物流分野などで、ひとつのハンドでさまざまなものをつかむ・把持することを目指してきましたが、この度、各業界のニーズにこれまで以上に幅広く応えられるオプション製品を整備して、ASPINAロボットハンドの機能拡張性を強化しました。
具体的にはエアーアタッチメントや固定爪・平行リンク爪・幅広爪などを増やして、把持対象物やつかみ方の幅を広げ、ARH350AとARH305B(新機種)のオプションアイテムとして対応します。
新オプションによって利用が期待される業界および工程は、製造・物流業界での開梱・梱包・出荷工程、スーパーコンビニ業界での商品出し・陳列作業、飲料業界でのペットボトル搬送、製造現場での搬送・組立作業、樹脂成型メーカーの材料供給などです。
なお、本製品はASPINAの標準品販売ブランドPlexmotionから、7月上旬より順次、一般販売を開始します。
■オプションパーツ各種の製品特長
ASPINAから電動3爪ロボットハンドARH350A/ARH305B(新機種)の特長を生かした以下のオプションパーツを販売開始します。(販売開始時期はオプションによって異なります)
1. エアーアタッチメント
ASPINA電動3爪ロボットハンドの大きな特長である中空構造を生かして、ロボットハンド本体を貫通して実装できるエアーアタッチメントを提供します。
- エアーアタッチメントと3爪を同時に使用することができるので、エアーで吸引把持したワークを爪で保持する使い方が可能です。
- 爪が侵入するスペースがなく、つかむことができないワークに対して、エアーで吸引して持ち上げた後に爪で把持するような使い方も可能です。
- エアーブローが必要なワークに対し、エアーブローと把持搬送を同じロボットで行うことが可能になります。
◆把持しやすくなるおもな対象品目
- 個装梱包箱
- 袋物商品
◆利用が期待される業界・工程
- 製造業界や物流業界:開梱、梱包、出荷工程、箱出し、箱入れなどの作業
- スーパーコンビニ業界:サービスロボットによる商品出しや陳列作業
◆受注開始時期 7月上旬
2. 固定爪(2爪把持)
通常、出荷状態では3爪仕様であるのに対し、爪を交換することで2爪での把持に変更することができます。
- ワーク形状が四角形状等の場合に、2爪把持をする方が安定する場合に有効となります。
- このオプションを活用いただくことで、お客様として検討できるワークのバリエーションをさらに増やすことができます。
◆把持しやすくなるおもな対象品目
- 角型形状品(箱物、基板)
- 角型ペットボトル
◆利用が期待される業界・工程
- 飲料業界:角型ペットボトルのピック&プレース
- 製造現場の搬送工程:部材供給、ピック&プレース
◆受注開始時期 7月上旬
3. 幅広爪
ワークを1つずつつかむのでなく、一回の把持で複数のワークをつかむケースや大きくて不定形なワークに適します。多品種小ロットなど、工業製品・部品・材料や食料品の中でも、形の整っていないものの把持が容易になります。(なお、食料品に対応するグローブは開発検討中。)
◆把持しやすくなるおもな対象品目
- 樹脂成型用ペレット
- 金属片
◆利用が期待される業界・工程
- 樹脂成形メーカー:材料供給用
- リサイクル会社(エコロジー会社):リサイクル品等の選別作業
◆受注開始時期 7月上旬
4. 平行リンク爪
本製品は通常円弧移動する爪の動きとなっていますが、本オプションを装着することで爪接触面が平行移動する動きに切り替えることができます。(ストロークに合わせて2タイプ準備予定)
- 平行リンク機構によって、ワークと接触する面が一定になりますので、標準爪よりストロークは狭くなりますが、円筒部品や円形状の蓋などは、より安定した把持が可能となります。
◆把持しやすくなるおもな対象品目
- 円筒長物部品(シャフトなど)
- 金属ケースの蓋
◆利用が期待される業界・工程
- 製造業界:組立作業
シャフト姿勢が安定するので穴挿入など勘合作業に適する。
蓋閉めからのピック&プレース。
お客様によって様々なワークが存在するため、頻繁に短時間で、爪の交換が必要なケースで、これまで以上に簡単に対処できるようにするために、爪先端部を簡単に交換できる爪を準備しました。
- マグネット方式ではワンタッチで交換することが可能ですので、頻繁に段取り作業が必要となる多品種少量生産の現場などに最適です。
- マグネットが使えない用途に向けては、ねじ固定方式もあります。
◆受注開始時期 年内を予定
■ASPINA 電動3爪ロボットハンド「ARH305B」(把持力5Nタイプ)の製品特長
販売中の電動3爪ロボットハンドARH305Aの特長をそのままに、オプション対応したモデルです。
- 好評いただいている電動3爪ロボットハンドARH350A(把持力50Nタイプ)用に準備されている各種オプションパーツをそのまま利用可能ですので、ARH350A同様の高い機能拡張性を持っています。
- ARH350Aに対してARH305Bは把持トルクを細かく調整することが可能ですので、ワークをより優しくつかむことができます。柔らかいもの・壊れやすいワークに対して適しています。
◆受注開始時期 7月上旬
モデル | ARH305B(新機種) |
---|---|
最大開口径 |
φ143mm |
把持力 ※1 |
5N |
最大つまみ重量 ※2 | 50g |
最大つかみ重量 ※3 | 300g |
開閉時間(最大ストローク時) | 0.25~10秒 |
最大フィンガ長 | 100mm |
サイズ | φ60 × 155mm |
重量 | 640g |
省電力把持 | なし |
繰り返し精度 ※4 | ±50μm |
耐久回数 ※5 | 1000万回 |
電源電圧 | 24V±10% |
最大電流 ※6 | 0.6A Max ピーク |
使用温度 | 0℃ ~ 40℃ |
保存温度 | -10℃ ~ 50℃ |
デジタル I/F | 合計4本 (入力4本出力2本から選択) |
通信 I/F | RS-485 (Modbus RTU) |
※1 一本の爪30mmの位置にて
※2 爪70mm位置 (ただしワークの材質によって変わります)
※3 爪30mm位置 (ただしワークの材質によって変わります)
※4 無負荷での連続動作
※5 無負荷での連続動作
※6 定格動作において
■展示会情報
メンテナンス・レジリエンスOSAKA2021
「第4回 自動化・省人化ロボット展」
会期:2021年7月14日(水)~16日(金)
会場:インテックス大阪6号館B
ブース番号:6B-W12
同展示会に出展いたしますので、ぜひご来場ください。
[ASPINAとは]
「ASPINA」(読み方:アスピナ)は、シナノケンシのコーポレートブランドです。長期成長戦略のひとつであるグローバル市場への展開に向け、広く世界中の関連業界や新規事業や製品を創出しようとするお客様への認知度向上を図ることを目的としています。シナノケンシという社名は変更しませんが、社外向けにグローバルに発信するコーポレートブランドは、「ASPINA」を統一ブランドとして使用しております。「ASPINA」は、「世界中の人びとの希望と快適をカタチに」というミッションのもと、お客様と一緒になって徹底的に考え、当社の技術を活かして、発想とソリューションで新しい製品や事業を実現することを目指しています。
ASPINAコーポレートサイト jp.aspina-group.com
製品サイト http://www.plexmotion.com/special/roboticgripper/
本件に関するお問い合わせ
シナノケンシ株式会社 広報担当 畑 典之
〒386-0498 長野県上田市上丸子1078
TEL:0268-41-1800(本社)090-1535-2214(携帯)/ E-mail:kouhou@skcj.co.jp
商品(ロボットハンド関係)のお問い合わせは…
ASPINA シナノケンシ株式会社
ロボットハンドお問い合わせフォーム
URL:https://www.valley.ne.jp/~cs-1918/motor/roboticgripper_form.html
Plexmotionサポートセンター
TEL:0268-42-1133 / Email:Plexmotion@skcj.co.jp